みえるひとに相談してみた

 夫は幼い頃は死んだ曾祖父さんと一緒によく遊んでいたそうです。畳の部屋の角から良く見守ってくれていたとか。そして義母は霊どころかオーラが見える人です。

義母とあった時は本当に不思議な感じがしました。オレンジの西日が差す部屋で、初対面の私に「とっても柔らかいオーラね」と言ってきたんです。少し怖くて、ちょっと魔女っぽかった。今でもしっかり覚えています。

 

週末、義母と話す機会があったので私はポロっとプライベートな相談をしました。

「もしかしたら何か解決の糸口が見えたりするのかもしれない」そう思ってのことです。

細かいことは端折りますが、相談の内容は(私からみて)曲がった道理に進んでしてしまっている友人と距離を置いたことについての相談です。その友人とはグループで友達だったのですが、そのグループ友達全員は、友人に曲がった道理があることを知っても何もなかったかのように見守れる優しさがあり、すごい!懐深い!私にはそれができなかった!という話をしました。

 

「違うね それは全然優しさじゃない 興味がないだけね」

 

がーん

 

「言ってしまえば自己中の集まり」

 

「もちろんそういうただ集まってワイワイする友情もあっていいと思うけどね」

 

念の為関係を壊さないフォローもしてくれたけど、私にはもう響かなかったです。

 たしかに。 

面倒なことを放置して楽しいことだけ考えてワイワイする友情。間違っちゃいないんだろうけど、その相手の人の人生に興味が持てない友情ってなんなんだろう。(しかしこんな30秒程度しか話してない相談を一瞬で片付ける、見える力、いや年の功?はすごい)

 

私は友人が危うい道を歩み始めた時にその人のことを第一に思ってできるだけのことはしてあげようとしました。かける言葉や何をするべきなのかも1つ1つ悩んだし、もし何かあったとしても帰れるところを作って励ましてあげたいなと思ったりした。でも、彼らからそう言うものに悩んでいるそぶりは見えなかった。 

 

彼らはいつも平坦でした。

誰がきても、何をしても 楽しそうにニコニコしているし、平和でした。陽だまりの中を猫が集うみたいな雰囲気だったかもしれない。私はいつもそこにいて振舞っていました。みんなが笑って楽しそうにしてくれるのが嬉しくて、なんどもバカなこと言ったりして、できるだけ面白いことをしようとしていました。(本当に面白かったどうかは知らんけどw)

でも、その振る舞いとうって変わって本当の私が思ってる心の話をすると大抵彼らは無下にしたり、笑って流したり、ひどい時は侮辱されたりした。

就職活動がうまくいかない友人のふわふわした思考に思いを投げかけた時に、グループでも一番勉強ができて真面目な子に

 

「すごいね、ぷぷちゃんて他人のそんなことまで考えているんだね」

 

と、まるで突き放したかのように言われたことがある。これは悪気があって言った感じではないのかもしれないんですが、私にはめちゃくちゃ皮肉に聞こえたのです。その時私の心の何かが外れたような気がしてたけど、それがなんなのかはその時は良くわからなかったのです。ただもやもやと何かわからないものに傷ついていました。

 

そうだ。

彼らは私が何をしても何も変わらなかった。それは今思うと彼らが受け入れる器が広かったのではなく、単に私という個に興味がなかったのかもしれない。私の思う「友情」と彼らの思う「友情」がすごくずれていたのかもしれない。っていうか彼らからしたらなぜ私に世話を焼かれなければいけないのだろう。共感する必要もない。される必要もない。他人だから。勝手なお節介で世話を焼いて勝手に落ち込んでいた私。私は独りよがりだった。私は彼らから全然好かれてなかった。

 

彼らとは思い出がたくさんあったし、過ごした時間はすごく楽しかったんだけど、なんだかそれに気づいてしまってから長年の自分の独りよがり具合に嫌気がさしてしまいました。何が間違ってたんですかね。私って説教くさいんだな。価値観いっぱい押し付けちゃったな。色々思うことはあるけど…

 

そのときの言葉は残酷だったけど、確かな真実だと思ったのであります。おしまい。